私 vs 無意識
最強の無意識、習慣化の魔力
いつも自分にとって最善だと思って行動している。
いや、そう思い込んで生活しているのが私たちだ。
だがここで一歩立ち止まって考えてほしい。
朝起きてから家を出るまでに行ったあなたの行動に
- どれだけの選択肢があって
- どれだけの意思決定を意識的に行ったか?
恐らくほとんどの人が特に意思を強く持って歯を磨いたり顔を洗ったりしている訳ではないはずだ。
少なくとも私はベッドから這い上がる以外はほとんど自分の頭の中のリソースを使っていない。
つまりほとんどの行動において無意識に判断をくだし行動を起こしているということだ。これは習慣化がもたらす素晴らしい人間の特質だ。毎日行うルーティンワークに貴重な自分の脳内資源を消費することは非常にもったいない。
だから人はやるべきことや、やったほうがいいことはなるべく習慣化して意思決定に使うリソースを減らしていく方がいい。
ここまでは無意識がもたらすいい点だ。
因みに習慣化を成功させる方法についてはこちらのメンタリストのDaiGoさんのブログを見るといいだろう。
バイアスの認知
例えば1本500万円ワインを見た後に
1本5万円のワインを見ると安いと感じないだろうか?
逆に1本10円のうまい棒を見た後に
1本5万円のうまい棒を見ると高いと感じるはずだ。
うまい棒に関しては冗談だが、これは最初に見た数値に引っ張られてしまい
その極端な数値との相対的な価値で判断してしまうというもので、アンカリング効果と言われる割と有名なものなので知っている人も多いだろう。
ここで注目したいのはこの効果そのものではなく、
人は与えられた情報などによって判断や価値の基準が変わってしまうという点だ。
ワインにあまり詳しくない人が、普段の生活の中で5万のワインを見ると高いと感じたとしても500万のワインを見た後に提示されると500万と5万との間に基準が置かれ5万円が安いと感じてしまう。これがバイアスの正体であり、これは無意識にそう感じてしまうので抗いようがない。
が、このバイアスにかからない方法が2つある。
1つはワインに詳しくなること。
色んなワインに精通していればそのワインが高いのか安いのか、適正な価格なのかさらには値段に見合って美味しいのかまで判断できるようになり、500万のワインを出されてから5万のワインを出されても両方に関して適切に評価できるだろう。
だがこの方法ではうまい棒を出された時に適切な判断ができないかもしれない。
そこでもう一つの方法が、
バイアス自体に詳しくなることだ
ワインについて知らなくてもアンカリング効果を知っていれば今自分は5万を安いと感じたがこれは500万のワインを見た後だからじゃないか?
そう気づくことができるだけで、改めて5万円のワインについて
自分の収入や資産から見たりしたフラットな価値基準で判断が下せるようになる。
要はプロダクトに詳しくなくても自分が陥るバイアスに詳しくなれば何にでも応用できて正しい判断がくだしやすくなるということだ。
人によってどんなバイアスにかかりやすいかに差があるので
まずはどんなバイアスが存在するのかをしっかりと知り、そこから日常生活でそのバイアスを発見していくことからスタートすることが良いだろう。
因みに私はサンクコストというすでに支払ったコストに対するバイアスに
陥りやすいので何か支払いをする際には過去ではなく現在というところに基準線を引いて考えるように心がけている。
※下記サンクコスト参考
また、今回はバイアスに陥らないという目線で書いたが逆の視点も持つことも重要だ。
このことに関してはまた別の機会に書くとしよう。